計画を具体的スケジュールにどのように落とし込むか

スケジューリングにおける6つのポイントとは・・・

目標をクリアできるか否か、
それはひとえに“計画力”にかかっています。

目標は、作っただけでは「絵に描いた餅」。
現実的なスケジュールを組むことで
初めて動き出します。

ですから、具体的スケジュールへの
落とし込みが何より重要。

では、どのようにスケジューリングしていけば良いのでしょう。
以下にそのポイント(留意点)を記したく思います。

「計画自体の立て方」については、こちらをご覧ください

以下6点を検討することで、計画の実現性が高まります。

1)リーダー(最終責任者)及び個々人の責任分担。
2)時間軸細分化サイクル。
3)(既に明らかな)他スケジュールバランス。
4)予期せぬ事態(スケジュール)への対処。
5)他者・他部門・他社連携。
6)計画/実績GAP(遅れ)発生時の処し方。

■個々人の責任範囲を明確化することで、運用がスムーズに

1)リーダー(最終責任者)及び個々人の責任分担
  最初に確認すべきが、役割分担です。

  全て一人で行う場合は良いですが、
  複数のメンバーが関わる場合、
  リーダー明確化が不可欠。

  特にリーダーの肩書を持つ人が多忙下にあり、
  実質的な統制力を発揮できない場合、誰がその代役を担うかを
  明確化しておかなければ、現場が混乱(情報が錯綜)します。

  同様に個々人の責任範囲の大枠(どこまでを自己判断で進めてよいか)
  を決めておくと、一人一人の責任感が増し、運用上、
  とてもスムーズになります。

ルールを設け、日次/週次/月次を使い分け

2)時間軸細分化サイクル
  スケジューリングにおける時間軸の基本は日次です。
  どれほど長期の計画であっても、作業は日々進捗。
  従って、計画作成のベースは日次とすべきでしょう。

  そうはいっても、数ヶ月、あるいはそれ以上に
  及ぶ計画を日次で組むのは現実的には
  厳しいと思います。

  そこで、最終的には日次に落とし込むことを
  前提に、以下のような時間軸でスケジューリング
  していくとよろしいかと。

  当月は日次(月後半を見通せない場合、
   後半は暫定的に週次とし、前週までに日次作成)。
  翌月、翌々月は週次
  三ヶ月以上先は月次

  一年以上先の計画は、
  四半期単位

  これ以上粗い計画にせざるを得ないなら、
  目標自体の細分化を検討すべきでしょう。

時に“計画スケジュール管理フォーム”の活用を

3)(既に明らかな)他スケジュールバランス
  一人の人物が複数の計画(目標)に絡む、
  というのはよくあること。

  複数ある計画時間配分は“個人任せ”、
  というのも間違いではありませんが、
  個人のコントロールの限界を超え、進捗に
  影響が出てからでは対策が後手となりかねません。

  そこで、決まった予定(他の計画に関する大きなイベントなど)
  がある場合、「計画スケジュール管理フォーム」を作成し、
  そこに自己申告してもらうスタイルをオススメします。

  関係するメンバーが多いなら、
  「計画スケジュール管理フォーム」に個人欄を作っておき、
  本人が重要と考えるスケジュールを記入してもらいます。

  こうすることで計画が動き出した後も、
  互いに配慮でき、スムーズな人間関係
  維持しやすくなります。

予期せぬ事態への対処に“本気度”が問われる

4)予期せぬ事態(スケジュール)への対処。
  予期せぬ事態は避けたいもの。

  しかしながらそれは、必ずといっていいほど
  起こります。

  事件事故に絡むものは致し方ないとしても、
  急な指示・依頼などの火の粉が降りかからないよう、
  予防線を張っておくのも手。

  そのために自分の状況を「見える化」
  しておくと効果的です。

  タイムスケジュールを細かく組んでおき、
  当面は余力のないことを明示しておくと、
  周りが配慮してくれる可能性大。

  そうは言っても発生するのが予期せぬ事態。

  ですから、そういったことが発生した場合に備え、
  あらかじめ、誰が誰をフォローするかを定めておくと、
  リスクヘッジ(危険回避)となります。

  実際にトラブルなどが発生し、それが計画に影響を
  及ぼしそうなら、まずは関係者への第一報ルール
  メンバーに周知しておきたいところ。

  その上で関係者が納得できるプランを
  練り直すのが大人の進め方となりましょう。

  予期せぬスケジュールが入った時こそ、
  本人の計画に対する本気度が
  問われる時かもしれません。

「活きた情報共有ルール」が運用の屋台骨

5)他者・他部門・他社連携
  プライベート目標の多くは本人単独ですが、
  職場における目標の場合、
  関係者が絡むのが一般的。

  特に、リーダーたる立場にあれば、
  スケジュール全体の管理が重要となります。

  以下記事に、チームスケジュール管理法を
  記しておりますので、ご参考としてください。

  ◎「チームスケジュール管理」については、こちらをご覧ください

  計画が動き出した後は、いの進捗を
  定期的に共有する場を持てるか
否かが鍵。

  特に他部門、あるいは他社が絡む場合、
  どのように共有するかをあらかじめ検討しておれば、
  トラブル発生時などに不要な摩擦を防げます。

  毎日の進捗を記入する簡易な表を作成し、
  電子メール(e-mail)を使って共有する、
  といったルールをあらかじめ定めておくことで、
  情報だけでなく、コミュニケーションツールともなり、
  有意義でしょう。

「計画に遅れありき」を旨とする

6)計画/実績GAP(遅れ)発生時の処し方。
  遅れが生じないよう、あらかじめ計画に
  ゆとりを持てれば良いですが、
  そうはいかないケースも多々あります。

  従って、アキレス腱となりそうな部分を
  あらかじめあぶりだしておき、
  遅れが生じた場合の代替策を模索しておくと、
  いざその時に助けとなります。

  一方で「計画に遅れありき」を旨とし、
  遅れを即座に把握できる仕組み作りも重要。

  把握が早ければ、打ち手の選択肢も限られずに済みます。
  その際、5)で挙げた情報共有の仕組みが役立つでしょう。

  なお、遅れをカバーする方策検討の際は
  6W3Hが活躍してくれます。
  その方法などの詳細は、以下をご参考に。

  ◎「6W3H活用法」については、こちらをご覧ください

船出後の困難にどう対処するか、その仕組み化が要諦

計画は航路図に過ぎません。

詳細に描くことも大切ですが、いざ船出した後に
遭遇するさまざまな困難にどのように対処するか、
それをあらかじめ仕組みとして織り込んでこそ、
嵐さえも乗り越えていけます。

スケジューリングへの落とし込みに際しては、
頭に上記を置きながら進めていただくと、
目標到達の可能性が高まるかと・・・。

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