計画につきものの修正はどのように行えばよいか?

■「計画が遅れ気味、どうしよう?」と思ったら・・・

目標(到達点)を定め、
それを具体的スケジュールに落とし込む。

「よし、これなら何とかいけそうだ」と思って走り出すも、
計画通りに進まない、というのが現実という世界。

長期計画になればなるほど、
臨機応変な対が不可欠と言えます。

特に高い目標を掲げた場合、途中の計画練り直しは
必須アイテムといっても良いかもしれません。

その場合、「予定以上に計画がはかどり、修正」ということで
あれば良いですが、計画に届かず、GAPをどう埋めるか、
その方策を検討しなければならない、というのが一般的。

以下に、遅れが生じたケースを前提に、
そのタイミング/方法を記したく思います。

■10%遅れたら、対策必須

まずはタイミング。

全体の5%程度の遅れが生じた時点で、経過観察
10%の遅れが生じた際は、何らかの手立てを施す
計画を大きく修正せずに済む可能性が高まります。

計画作成の基本は日次

「計画における時間軸」については、こちらをご覧ください

5%の遅れとは、月単位の計画なら1.5日の遅れ、
10%は3日の遅れに相当します。

これ以上のGAPが生じるまで放っておくと、
修復は相当に厳しいものに。

ですから、進捗を日次でしっかり管理し、
遅れの有無に敏感になることが、
修正要否判断の前提として何より重要。

計画に対して、もしも10%以上の開きが
生じてしまった場合は、相当の覚悟(荒療治)が
必要になる、と考えるべきでしょう。

■計画修正の際は“3ステップ”にて実施

続いて修正方法。

GAPが10%以内であれば、現状の計画をベースに
まずは、遅れをその先の計画に上乗せする方法を
探ってみるのがよろしいかと。

但し、既に遅れが生じていますから、
その根本理由を明確にし、先の取り組みの中で
それを解決できるか否かにかかってきます。

ありがちなのが、遅れを単純に先の計画に
上乗せして終わらせてしまうパターン。

確かに計画は見直していますが、根本は
何も解決していませんから、先へ行くほど
ますますGAPが広がるのがほぼ確実。

根本理由を解決できそうもない、
あるいは10%以上のGAPが生じた場合は、
以下ステップで抜本的対策を検討します。

1)現状枠内の代替策有無。
2)制約を踏まえずに代替策検討。
3)計画見直し(下方修正)。

現状枠内の代替策有無」とは、
今ある資源(人、設備、予算など)を
使って対策を考えるということ。
徹底的に知恵を絞る、ということです。

そこで解決策が出なければ、第2ステップの
制約を踏まえずに代替策検討」に入ります。
これは新たな投入資源を獲得する、ということ。

人員補充(入れ替え)、設備増強、追加費用投入など
が検討対象となります。

費用対効果の検証が十分に必要
となることは言うまでもありません。

その上で名案が浮かばなければ、
計画見直し」も止むなし。

■下方修正なら、厳守ラインを明確に

計画を下方修正する際に大切となるのが
これだけは厳守」というラインを
明確化しておくこと。

これをせず見直してしまうと、
下方修正に次ぐ下方修正、
という負のサイクルに陥りかねません。

その計画における最も重要な点は何か。

例えば利益確保なのか、規模拡大なのか、
あるいはメンバーの成長なのか、そういった、
いわば芯を押さえておくことで、その後の
計画における軸が定まります。

■日頃の“ほうれんそう”が重要に!

以上が修正タイミング及び修正方法ですが、
その際に忘れてはならないポイントを一つ。
それが関係者への“ほうれんそう”徹底。

計画は、あくまで立てた時点の予測ですから、
さまざまな条件により、時に修正せざるを得ません。

個人目標であれば、自分の納得で済みますが、
仕事上の目標であれば、そう簡単にもいきません。

そのような場合、進捗過程含め、関係者(特に上司)へ
タイムリーな“ほうれんそうを行っているか否かが
重要となります。

順調に推移しているからといって
ほうれんそう”を怠っていると、いざ状況が
悪化した際に、厳しい突っ込みが入ること必須。

言い訳資料作成に時間がかかり、
ますます進捗が悪化、などという
憂き目にあわないとも限りません。

状況の良い悪いにかかわらず、
関係者へのタイムリーな“ほうれんそう”、
コミュニケーションの一環としても必須かと・・・。

「ほうれんそう」詳細については、こちらをご覧ください

■以下記載も合わせてご覧ください!

「計画の立て方の基本を知り、仕事に活かす」
「計画を具体的スケジュールにどのように落とし込むか」
「計画の進め方に不安があるなら読んでください!」
「目標の立て方が仕事の出来を左右する」
「あいまいな目標をいかに数値化するか」
「目標達成のカナメとなるスケジュール管理とどう向き合うか?」
「『なかなか目標が達成できない』とお悩みのあなたへ」