その社会人基礎力で大丈夫ですか?

■社会人基礎力向上目指して、「4+1」・・・

「社会人基礎力がある」って、どのような状態でしょう。
マナーを身につけているか否かがその分かれ目かと。

既に実践中なら「基礎力あり」
と言って差し支えないと思います。

ではマナーとは何でしょう。
社会はさまざまな価値観を持つ人の集まり。

それら人々が気持ちよく生活できるような暗黙のルール
それがマナーです。

それは時代とともに変化し、
世代によって捉え方が異なる場合も。

従ってここではビジネスの場を念頭に、
好感持たれるマナーの基本「4+1」を挙げてみたいと思います。

■「できる奴」以上に「愛される人」となりたい!

具体的紹介に入る前に、
マナーにも関係する大切な点を記させてください。

それは、まずは「できる奴」以上に
愛される人」目指しましょう、ということ。

仕事は一人では完結しません。
多かれ少なかれ色々な人の支えがあって
一つの結果にたどり着きます。

ですから、関わる全ての人に思いやりを持って接していこう、
ということなんです。

特に職場で弱い立場にある人の声に耳を傾けて
いただきたいですね。

例えば事務等の実務担当や清掃を担ってくれる人、
あるいは下請の人など、職務遂行に不可欠な存在でありながら、
主義主張しにくい立場の人っていませんか。

その人達が困っていることを聞き出し、
その解決に主体的に努力する、という考え方です。

もちろんメリットがあります。主に3つ

1)組織の課題が見えてくる。
2)解決を目指す過程であなたのビジネススキルが格段に向上する。
3)あなたが困った時にそれら人々が強力な援軍となる。

特に3)の効果は驚くほど大きいです。
あなたのピンチに「蜘蛛の糸」(注)となること間違いなし。
以下、各々説明します。

■あなたのピンチ、その時に援軍が大活躍

1)の組織課題。課題が無い組織はありません。

業務への影響度の大きいものから解決が図られますが、
実務現場の困り事などは得てして見過ごされがち。

しかしながらそのような課題の背景には
全社の本質的問題が隠れていることが多々あります。

あるいは一人一人には大問題でなくとも
全体からみると大きな損失を招いているケースがあるのです。

例えば情報検索。
あなたも書類やデータ探しに苦労した経験、ありませんか。
その時間は仕事全体の30%に上るという調査結果もある程です。

整理整頓などの工夫によりこれを大幅に改善できれば、
その生産性改善たるや凄いものになると思いませんか。

そのヒントが弱い立場にある人の声の中に隠されているのです。
それは組織の金鉱脈かもしれません・・・。

2)のビジネススキル向上に移ります。

もうお気づきの方がいるかもしれません。
1)の課題解決は簡単ではない場合が
一般的(楽なら既に誰かが解決しているでしょう)。

複数部門の利害が衝突する、
影響を多く被る部門が抵抗勢力になるなどがその理由。

だからこそあらゆる知恵を総動員して解決を目指さなければならず、
そのプロセスを通じて、リーダーシップ含む
あなたのビジネススキルが格段に向上するのです。

ストレスは発生しますが、乗り越えた時の満足感は人一倍。
良い結果が得られなかったとしても
あなたの努力は多くの人の心に響きます。

勉強の一環と思って
チャレンジしていただきたいですね。

続いて3)の援軍です。
あなたが仕事を進める上でピンチ、
ありませんでしたか。

それはちょっとした事務処理ミスなどが発端となって起こりがち。
誤発注や手配漏れなど、挙げればきりがありません。

そんな時に現場の人達との日頃の
密なコミュニケーションが大活躍(?)します。

普段話を聞いてくれるあなたが困っているのです。
実務を担う人達はそれこそ全身全霊で
あなたのピンチに立ち向かってくれます。

これ、実際にその場になると分かりますが、
ある意味感動ものですよ。

“人のありがたみ”が心の底から感じられる
瞬間なんです。

3つのメリット、いかがでしたか。
「愛される人」となって、
職場のヒーロー(ヒロイン)目指しませんか。

■好感持たれる「4+1」、特に「+1」が重要

前置きが長くなりました。
肝心の好感を持たれる「4+1」に入りましょう。

「4」とは。

1)あいさつ励行。
2)退社時もきちんとあいさつ。
3)感謝・お詫びは必ず口頭。
4)名前を呼ばれたら「はい」と返事。

「+1」が“気配りのすすめ”です。

あいさつは先手必勝
朝は相手に聞こえる声の大きさで自分から「おはようございます」。
日中なら「こんにちは」、初対面の人には「初めまして」。

その際のポイントを一つ。
必ず相手を見て声掛けすること。
そうすれば相手も気軽に返事をくれます。

退社時も同様。
職場に人が残っていたら「お先に失礼します」、
先に上がる人には「お疲れさまです」。

普段直接話すことのない人にもあなたから一声かけてみませんか。
最初は相手が戸惑うかもしれませんが、
距離感が一気に縮まること間違いなしです。

3つ目が直接伝える。
最近は「何から何までメール」という風潮があります。
だからこそ直接あなたの気持ちを伝えれば効果100倍。

仕事を手伝ってもらった、迷惑をかけた、
あるいはご馳走になったなどの際、相手のところに
極力出向き、一言伝えましょう。

「昨日はありがとうございました」
などの一言で構わないと思います。
あなたが出向いたという事実が相手の心に響くんです。

4つ目が返事。
誰かに呼ばれたら「はい」
と相手に聞こえるように返事しましょう。

例えば上司に呼ばれた際、
黙って席に行くのに比べ、
返事があれば上司は遥かに好感を持ちます。

あなたが逆の立場なら、
返事、嬉しくないですか。

続いて「+1」、気配りです。
前の4つに比べ漠然的かもしれません。
具体的にどうすべきか。

弱い立場にある人の声に耳を傾けて、
と上述しました。

その対象を広げ、
困っている人がいたら声をかけましょう、
ということです。

何か手伝いましょうか」とか
どうしたんですか」といった一言で十分。
誰かが見ていると分かるだけで人は安心するもの。

“気配りのすすめ”、おすすめします。

こういった対応を重ねる内、
あなたの好感度は確実にアップ。
同時にビジネスセンスが磨かれること折り紙つきです。

好感度アップのマナーを心掛け、
まずは「愛される人」目指していただきたいですね。
気がつけば「できる奴」になってしまっていることでしょう・・・。

(注)芥川龍之介の短編小説「蜘蛛の糸」を指しております。
   詳細はWikipediaにて確認願います。
   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9C%98%E8%9B%9B%E3%81%AE%E7%B3%B8

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