■さまざまに分類可能なのが仕事・・・
一口に仕事と言っても
色々な種類のものがあります。
例えば、「誰が発信元か」という基準で
分類すれば、お客様、取引先、上司、他部門、同僚
などが挙げられましょう。
また依頼・指示ではなく、
自発的に作成する書類もあると思います。
自ら企画を発案する、業務改善提案を上げる、
といったことがそれに当たります。
作業の中身(内容)から
分類することも可能でしょう。
定型的か、否定型的かといった区分がそれ。
このように仕事はさまざまに分類できますが、
では優先順位を決める際は、どのように分類し、
いずれを優先したら良いのでしょう。
以下にその考え方を記したく思います。
■“重要度”と“緊急度”を軸に、優先度を検討
![スライド1](http://jbi-school.jp/blog/wp-content/uploads/2014/03/スライド1.jpg)
仕事の優先順位を考えるに当たっては、
2つの切り口を使います。
それが『重要度』と『緊急度』。
『重要度』とは、その仕事の位置づけ。
“影響度”と言い換えても良いかもしれません。
それが滞ることで
大きなマイナスの生じる可能性のこと。
売上に影響する、納期に影響する、
品質に影響するなどさまざまな要素が
考えられます。
優先順位を決める際は、まずはそれが
どれほど重要かを吟味する必要がある、
ということです。
その際の留意事項も記しましょう。
仕事は、そのほとんどで相手が関わります。
従って、重要度は2つの軸から
把握することが可能。
それが、「自分にとっての重要度」と
「相手にとっての重要度」です(図1参照)。
互いに重要なもの(図1の“A”)が筆頭に
来るのは論をまたないでしょう。
問題は2番目です。
つまり「相手にとっての重要度」(図1の“B”)
と「自分にとっての重要度」(図1の“C”)の
いずれを優先するか。
多くの人がここで「自分にとっての重要度」(図1の“C”)
を優先しがちですが、「相手にとっての重要度」(図1の“B)
を優先した方が、関係が良好となり、信頼のパイプが
太くなります。
故に図1の優先順位は、
「A→B→C→D」が基本となります。
■“緊急度”勘案においても自分軸/相手軸視点を持つ
![スライド1](http://jbi-school.jp/blog/wp-content/uploads/2014/03/スライド2.jpg)
続いて、
もう一方の切り口である『緊急度』。
『緊急度』とは、言葉の通り、
どれだけせっぱ詰まっているか。
『緊急度』にも、自分軸と相手軸が存在します。
その優先度を記せば、ア→イ→ウ→エ(の順)
が原則(図2参照)。
やはり2番目に優先すべきは、
「自分にとっての緊急度」は高くない一方
「相手にとっての緊急度」が高い仕事(図2の“イ”)です。
自分が緊急度の高い仕事(図2の“ウ”)を抱えている
状況下に、相手の緊急度(図2の“イ”)を優先するのは、
きついかもしれませんが、だからこそ、
相手の喜びはひとしお。
もちろん、何でもかんでも相手優先に
していては、自分の仕事が進みませんから、
相手が緊急とする仕事の『重要度』も勘案して
判断すべきなのは言うまでもありません。
■“緊急ではないが重要な仕事”にいかに取り組むか
![スライド1](http://jbi-school.jp/blog/wp-content/uploads/2014/03/スライド3.jpg)
さて、それら前提の下、
『緊急度』と『重要度』の関係は
どのように考えればよいのでしょう。
その答えが図3となります(1→2→3→4の順に優先)。
ここで最大のポイントが、
「緊急ではないが重要な仕事」(図3の“2”)の優先順位。
それは「緊急だが重要ではない仕事」(図3の“3”)
より優先すべき、という点です。
「緊急だが重要ではない仕事」(図3の“3”)を
具体的に挙げれば、
突然の電子メール(e-mail)や電話、来客対応、
会議出席、資料作成などがあります。
もちろん、その全てが「常に後回しで良い」
と言っているのではありません。
例えば、電子メールや電話なら対応時間を決める。
約束していない来客なら、手短に済ませる、
といった工数削減のための対策を取る必要がある、
ということです。
会議であっても、自分の出席が必須か否かを
検討することは可能でしょうし、資料も時に
簡素に済ませる手が考えられます。
「緊急だが重要ではない仕事」(図3の“3”)に関しては、
その工数をできる限り削減するように努める、
というのが求められる発想。
ここ、超重要な部分です。
では「緊急ではないが重要な仕事」(図3の“2”)
とは何でしょう。
それが、計画作りや各種準備、仕事を効率的に
進めるための仕組み作り、あるいは人間関係構築、
更には仕事のレベルアップを図るための情報収集や
各種スキル向上などです。
なぜ、それらが「緊急だが重要ではない仕事」(図3の“3”)
に優先するのでしょう。
それは、「緊急ではないが重要な仕事」(図3の“2”)を
放置しておくと、ある日突然に「緊急かつ重要な仕事」(図3の“1”)
に変化する可能性があるからです。
例えば、お客様の要望が上がり始めたタイミングできちんと対応
(緊急ではないが重要な仕事=図3の“2”)すれば良かったものを
おざなりにしたことで大問題に発展し、「会社の存亡に関わる」
というのは、よくある話。
大問題に発展してしまえば、「緊急かつ重要な仕事」(図3の“1”)
となり、時に他の仕事を全てストップさせ、対応しなければなりません。
それは避けるべきでしょう。
だからこそ、意識して
「緊急ではないが重要な仕事」(図3の“2”)に
計画的に取り組む必要があるのです。
今月、今週、今日、何から手をつけるべきか
悩んだ時は、上記順位を勘案していただくと
よろしいのではないでしょうか・・・。