■饒舌に語れることがコミュニケーション上手ではない
仕事であれ、プライベートであれ、
日常生活においてコミュニケーションは
欠かせません。
一方、上手く意思疎通が図れず、トラブルを
招きがちなのもコミュニケーションの特徴。
その巧拙が幸福感をも左右するだけに、
悩むべき存在といえましょう。
そんな広く深いコミュニケーションと、
どのように向き合えばいいか。
以下、その方法論を記したく思います。
最初に確認しておきたいのが、
コミュニケーションは“スキル”(技術)
である、ということ。
ですから、学ぶことで、誰もが
その力を高めていけます。
そしてもう一つ、確認しておくべき
大切なことがあります。
特に“口下手”とか、“話が苦手”
と自認する方に、です。
それが、「コミュニケーション上手とは、
饒舌に語ることではない」ということ。
『真のコミュニケーション上手』とは、
相手に応じた言葉のキャッチボールが
できる人のこと。
従って、“口下手”でも全く問題なし。
というより、口数が過ぎる人の方が
問題を抱えがちになります。
ここ、大切なポイントですので、
お忘れなく。
■コミュニケーションは、話す/聞き入る/聞き出す、三位一体
さて、ここでコミュニケーション
を少しひも解いてみましょう。
コミュニケーションといった場合、
その概念は広いですが、ここでは
“会話”に限定して考えたく思います。
すると「話す」「聞く」という区分が可能。
更に「聞く」は「聞き入る」と「聞き出す」
に分けられます。
「聞き入る」とは、
純粋に相手の声に耳を傾けること。
相手の内なる声を引き出す行為、
といえましょう。
一方の「聞き出す」は、
自分の知りたいことを相手に尋ねる行為。
「質問する」といった方が
分かりやすいかもしれません。
会話は、
この「話す」「聞き入る」「聞き出す」
で構成されます。
ちょっと日常を振り返ってみましょう。
例えば職場。
会議終了後に、上司と立ち話になりました。
あなた:長い会議でしたね。(あなた:話す/上司:聞き入る)
上 司:計画に遅れが生じ始めているから、
取りまとめの連中、ちょっと焦ってるんだよ。(あなた:聞き入る/上司:話す)
あなた:我々はこれまで通りでいいんですよね?(あなた:聞き出す/上司:聞き入る)
上 司:当面は現状通りで構わない。(あなた:聞き入る/上司:話す)
あなた:分かりました。困ったことが起きたら相談します。
(あなた:話す/上司:聞き入る)
上 司:そうだな。そうしてくれると助かるよ。(あなた:聞き入る/上司:話す)
こんなやり取りをあなたも職場で
しているのではありませんか。
上記のように会話がスムーズに
いっているなら、全く問題ありません。
が、相手、話題によってはぎくしゃく
することもあるでしょう。
例えば、
相手に最初の一声をかけられない、
相手に上手く質問できない、
相手に意見を言えない、
相手の本音を引き出せない、などなど。
いかがですか?
「話す」「聞き入る」「聞き出す」は三位一体。
臨機応変に相手と言葉をキャッチボールできてこそ、
良きコミュニケーションといえます。
■最優先で強化すべきが「聞き入る」力
がしかし、
そうは言っても一遍に3つのスキルを
高めるのはけっこう大変。
そう思いませんか。
そこでオススメが、まずは
「聞き入る」スキルを強化すること。
なぜなら、「聞き入る」スキルが
円滑なコミュニケーションに
最も効果を発揮するから。
人は「自分を分かって欲しい」と
望む生き物です。
分かって欲しいから、自分の考え・思い
を伝えようとするのです。
その際、相手が真摯に耳を傾けて
くれたらどうでしょう。
あなたが話し手だとして、あなたの話を
一生懸命に聞いてくれる人がいたら、
嬉しくないですか。
これは仕事、プライベートに
関わりなく言えること。
上司に報告、あるいは相談した際に
真剣に耳を傾けてくれたら、
ありがたいですよね?
繰り返しとなりますが、「聞き入る」力は
良好なコミュニケーションの基礎をなすもの。
だから「聞き入る」力強化が最優先なんです。
■態度と言葉を駆使し、相手の内なる声に近づく
では、具体的にどうしたらいいか。
「聞き入る」の基本は、
相手に心を開いてもらい、
気持ちよく話してもらうこと。
そこで、まずはにこやかな表情
を心がけましょう。
相手が笑顔を向けてくれたら、
話しやすくありませんか。
「笑う門には福来たる」です。
続いて、言葉。
「聞き入る」と言っても、黙っていては、
相手はしゃべりにくい。
しゃべりやすいような
“あいのて”が必要です。
だからといって、質問してはいけません。
質問は「聞き出す」行為であり、
しゃべり手を質問の方向へ誘導する
ことになってしまいます。
ですので、声がけの方法としては、
相手のしゃべりを促すような言葉
にしなければなりません。
「それで?」「それから・・・」
「なるほど!」「へ~!」のように
(相手を誘導するのではなく)単純に
次の言葉を促すようなものが最適といえます。
また、うなずく行為にも
同様の効果があります。
聞き手がうなずいてくれると、
しゃべり手は「もっと話したい」
という欲求にかられるのです。
「コミュニケーションが苦手だから
スキルを高めたい」と考えているなら、
まずは「聞き入る」力強化にチャレンジ
されてはいかがでしょう。
「あなた(の話)に興味があります」
「もっと教えてください」という気持ちを
持ち、それを態度や言葉を通して相手に伝える
ことで、きっと良きコミュニケーション、
良好な関係構築につながっていくはず。
ぜひお試しを・・・。
そうはいっても、
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