ビジネス文書の基本|これを知らずに文章を書かないでください

■ビジネス文書の胆、それが目的確認

一口にビジネス文書といっても中身は多彩。
日々のメールは元より、報告書、提案書、契約書など
実にさまざまです。

そんな“ビジネス文書の基本”。
ということで、まずは最重要ポイントを記載します。
その上で心がけるべき記載上の留意点も記したく思います。

ビジネス文書において一番重要なポイント、
それが『目的明確化』。

その文書によって誰に何をしてもらいたいか
それをはっきりさせることが出発点となります。

上司指示等においては「何のために」、
つまり目的が省略されがち。

前後の話からきちんと推測できれば良いですが、
そうでなければ必ず目的を確認しましょう。

それがはっきりすれば、
「指示になかったけど、こういう情報もあった方が良いだろう」
とか「ここはこうした方がより分かりやすくなるはず」
といった工夫がしやすくなります。

「ビジネス文書においては目的確認が胆」
と考えていただきたいですね。

■ビジネス文書記載で押さえるべき6ヶ条

では実際の文書作成においては
どのような点に注意すればいいでしょう。
ポイントを6点挙げたいと思います。

「全体構成の留意点」2つ。
1)概要→詳細の順に記載する。
2)数字を積極活用する。

「内容に関する留意点」1つ。
3)事実(客観)と意見(主観)を峻別する。

「個々の文章の書き方における留意点」2つ。
4)箇条書きにする。
5)短文を心がける。「その他の留意点」1つ。
6)適切な単語を使う。各々説明します。

まず初めに意識したいのが
「全体構成の留意点」。

具体的には、
1)概要→詳細の順に記載する

ビジネスでは結論が重視されます。
「要は何?」ということ。

その文書が何を伝えたいか、
それをはっきりさせるべく、
結論を冒頭に記しましょう。

書き方としては、“概要”とか“要旨”を最初に持ってくる、
メールならあいさつ直後に送付趣旨を
記すような形となります。

概要に続く詳細については、
項目の順番要検討です。

文書の目的を踏まえながらも、
受け取った相手が知りたくなるであろう情報を
優先的に配します。

概要→詳細という流れは、
ビジネス文書の“基本のき”(注)。
何はさて置き意識すべき点です。

■見た目も重要、だから数字を活かす!

「全体構成の留意点」2つ目が、
2)数字を積極活用する
これは2つ意味を持ちます。

一つがデータ(数値)を積極的に使うこと。
「多くが」「一部では」などの抽象表現を避け、
具体的データを使用することで文書の信頼性が高まります。

もう一つが構成における数字の活用。
どれが大項目か、あるいは小項目かといった
全体構成が一目で読み手に伝わるよう、項番をつけましょう。

更に個別項目にも番号をつければ
記載数を瞬時につかめますから、
読み手がより内容を理解しやすくなります。

20130810_ビジネス文書の基本|これを知らずに文章を書かないでください(本田氏確認用)

図が英数字の使い方(イメージ)です。
参考としてください。

続いては「内容に関する留意点」。
3)事実(客観)と意見(主観)を峻別する

書かれている内容が事実か、記載者の意見なのか、
そこがはっきりしない文章を時々見かけます。

それが容易に想像可能な見方(意見)だとしても、
ファクトか私見か、はっきりさせましょう。

もちろん三段論法等の活用による裏付けある見方ならば、
客観として扱うことが可能です。

「意見を書くな」ということではなく、
「事実と意見を切り分ける」ことが重要なのです。

「個々の文章の書き方における留意点」に移りましょう。
4)箇条書きにする

多忙なビジネスの現場では
往々にして文書が飛ばし読みされます。

文字羅列文書はそれだけで読む気をそぎますから、
箇条書きを多用し、読みやすさに
配慮しましょう(図参照)。

■短さは分かりやすさに通ず・・・

「個々の文章の書き方における留意点」2つ目が、
5)短文を心がける

短文は主語と述語が近づきやすく、
かつ過剰な修飾が制限されるため、
結果的にとても分かりやすい文章となります。

箇条書きと併用すればその効果絶大。
一文としては30~50文字程度が目安です。

安易に接続詞でつながず、句点(。)で切りましょう。
分かりやすく、かつ見やすくなること間違いありません。

最後は「その他の留意点」。
6)適切な用語を使う

カタカナ言葉など専門用語のオンパレード文書は、
意味が伝わらないことも多く、
読み手に敬遠されます。

外に出す文章は当然のこととして、
社内文章においても使用する単語(用語)を吟味する習慣が必要に。
特に業界あるいは社内用語は危険たっぷり。

業界内(社内)では通用しても、
外界の読み手からすると“ちんぷんかんぷん”
といった事態になりかねません。

文書作成においては、その用語が一般的か、
どのような意味で使われているかを
十分考慮したいですね。

ビジネス文書においては「伝わるか否か」が唯一の“カギ”。
そこに不安を感じるなら、一度上記視点で
文章をチェックしてみてはいかがでしょう。

(注)概要→詳細、つまり結論ありきがビジネス文書の“基本のき”ですが、
   客先への提案資料など、敢えて詳細説明後に結論という流れの方が良い場合も
   あります。時に使い分ける必要性があること、付記させていただきます。

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