会議のコスト計算法を知り、仕事の生産性向上へ

■会議では、コストに見合ったアウトプットを指向する

会議って想像以上にコストが
かかっているものです。

コスト意識を持ち、会議の
生産性を高めませんか。

「会議のコスト」というと、
会場費、場所移動が必要な際の交通費、
加えて遠隔地の場合の宿泊費などを
イメージしがちですが、一番のコスト
要因は、会議参加者の人件費
です。

では、実際にどのくらいのコストが
かかっているか試算してみましょう。

20人が集まり、2時間の会議を行う、
という想定で算出します。

会場は社内会議室とし、移動のための
交通費等もかからない、という前提です。

そもそも我々は一時間当たりどれくらい
のコストを会社に負担してもらっている
のでしょう。

年収500万円の人を例に考えてみます。

年収が500万といっても、それは賃金
であって、会社は賃金以外に福利厚生
などのさまざまなコストを負担しています。

それらを含めれば、
賃金の1.2~1.4倍をコストと捉える
必要があります。

500万円の1.2倍とするなら、600万円。
年間の勤務日数を240日とすれば、
一日当たり2.5万円ということになります。

残業含め、一日10時間働くとするなら、
時給換算で2500円

つまり、年収500万円の人が20人集まって、
2時間の会議を行うと、それだけで
2500円×20人×2時間=100000円のコスト
が発生する、ということです。

この場合、20人全員を同じ賃金と
しておりますが、会議にはさまざまな
階層の人が参加しますから、高賃金の
人が出席すれば、それだけコストが
多く発生する、ということになります。

更に遠隔地の開催となれば、
移動時間も生じます。

出席者の半分が往復2時間かけて移動
しなければならないとするなら、
2500円×10人×2時間=50000円ですから、
合計で15万円かかることに。

15万円かけて会議をするなら、15万円に
見合ったアウトプットが必要です。

「会議はしたけど、何も決まらずに散会」
ではお金をドブに捨てるようなもの。

あなたが参加する会議は、充分コストに
見合った内容となっておりますでしょうか。

■“合意形成会議”の場合、時にコスト度外視も必要

さて、コストに絡んで、
もう一つ重要な点を記します。

それが「時にはコストを度外視して
会議を開く必要がある」ということ。

会議は大きく2種類に分かれます。
『決める会議』と『合意形成会議』です。

『決める会議』とは、まさしく議論し、
結論を下す会議のこと。

決めることが目的ですから、時に判断
のための情報が限られる中であっても
決する必要があります。

とにかく「決める」
そして物事を先へ進める
それがこの会議の最大の狙いです。

一方の『合意形成会議』とは、参加者
の納得を一番の目的とする
会議のこと。

特に社内を2分するような議論の場合、
参加者で課題を共有し、徹底的に
討議・合意形成した上で結論を導かな
ければ、動き出した途端に空中分解の
憂き目にあわないとも限りません。

ですから、『合意形成会議』の場合、
ある程度はコストを度外視して、
徹底的に議論
することが、その先を
スムーズに進めることにつながるのです。

後々の二度手間三度手間を防ぐという点
を考慮すれば、トータルコスト削減にも
充分に寄与
する運営方法と言えましょう。

会議の際はコスト意識がもちろん重要ですが、
開催目的含め、何を優先するか十分に検討
した上で、時間を設定する必要があります。
いかがでしょうか。

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「ミーティングの仕方、会議の仕方、その基本を身につける!」
「ミーティング・会議を有意義に進めるためのコツ」
「ミーティングでコミュニケーションを深める方法」
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