■磨きをかけることで誰もが一級の説明者に・・・
説明が上手くて、思わず「なるほど!」
とうなずいてしまう人っていますよね。
しゃべりが“天賦の才能”じゃないか、
と思ってしまう人、あなたの周りにいませんか。
確かに、生まれ持った声のトーンとか、
容姿とか、説明に適したものが
あるかもしれません。
でも先天的な要素は、
こと説明に関しては、
大きく影響しません。
説明の巧拙を決する
そのほとんどが、後天的なもの。
つまり学習により磨かれるものです。
ですから、努力次第で誰もが
説明上手に変身可能と言えます。
そうはいっても、血のにじむような
努力は辛いでしょう。
ということで、聞き手に
「説明上手!」と言わせるための“5つのコツ”
を紹介したく思います。
ご参考となれば幸いです。
■「聞き手が知りたいこと」に焦点を当てる
1)聞き手の興味の対象を知る。
セミナー講師をさせていただくと、
参加者皆が同じ内容を聞いているにもかかわらず、
捉え方が一様でないことに気づきます。
人は自分の興味をベースに相手の話を
聞くため、全く同じ話を聞いても、
響く情報が一律にはならないのです。
ということは、聞き手の興味がどの辺り
にあるかが分かれば、そこに焦点を当てることで、
好意的に話を聞いてもらえ、かつ、
聞き手の頭に残りやすくなる、と言えます。
それは理解が進むことを意味します。
つまり「上手に説明してもらった」という
聞き手の満足につながっていくのです。
以下に、例を挙げ、関連情報を記載して
おりますので、併せご一読を。
◎「“聞き手の興味”を踏まえた話し方」については、こちらもご覧ください
■聞き手の持つ情報量に応じ、話すレベルを調整する
2)聞き手の知識レベルを把握する。
興味の対象が一緒なら、
同じ説明内容で構わないか。
答えは“否”です。
車好きの大人と子供、「車が好き」
ということでは興味の対象は一致しますが、
持っている知識レベルが大きく異なっている
ことでしょう。
エンジン構造に関する話をするなら、
子供には十分に噛み砕いて、一方の
大人にはある程度の専門用語も交えながら
話した方が、理解が進むはずです。
このように、説明においては、聞き手の
知識レベルを把握し、それを踏まえた
話し方をすると、「なるほど!」と
納得してもらいやすくなります。
■“最初が肝心”、それは説明における要諦
3)“つかみ”に注力する。
説明の出だしというのは、
聞き手の頭が最も冴えるタイミングです。
「今日はどんな説明なんだろう?」と
思いながら、話し手に注目している状態。
その時間を制するかどうか、
つまり冒頭の数分で、その説明の成否が
決まると言っても過言ではないのです。
ですから、冒頭は聞き手に目を向け、
一人一人に直接話しかけるように、説明の
趣旨(概要、あるいは結論など)を伝えます。
いきなりスクリーンや資料に目を
向けさせるのではなく、話し手の
方を向くようにさせるのがポイント。
その際、聞き手のメリット
(デメリット回避)を含めた話ができると、
興味度合いが増します。
「これからお話する内容を実施すれば、
○○万円の効果が期待できます」
と言われれば、
「なになに、ちょっと聞いてみるか」
という気持ちになりませんか。
そうなれば、後の説明にしっかり
耳を傾けてもらえる可能性大。
それは正に“つかみ”が上手で
あったことの証なのです。
冒頭部分、そこは特に気合を入れて
話したいパートと言えましょう。
■全体構成の練り込み度合いが、上手い説明に直結
4)「結論を先に、説明を後に」を心がける。
これについては、以下に詳細を記しております。
話の構成は、分かりやすさに直結する部分。
充分な練り込みが必要です。
◎「説明内容の構成」については、こちらをご覧ください
■具体化を通じ、理解を促す
5)具体例を盛り込む。
説明下手な人に多いのが、
内容が抽象的なこと。
抽象的な話(「人としてどのように生きるか」など)
を伝えなければならないとしても、
途中に具体例を盛り込めば、
聞き手の理解が深まります。
別の何かに例える、という方法も
ありますし、他の良く知られる何かと
比較する、あるいは順位を示すのも有効。
英・仏両国の規模を示すなら、
以下のように具体化すると、多くの人が
イメージしやすいと思いませんか。
「英・仏の人口は日本のおよそ半分、
順位で言えば英が22位、仏21位、日本は10位です」
■“思いやり”が説明力の根底
説明上手とは、極論を言えば、
いかに相手の視点に立てるか。
話し手が伝えたいことを、聞き手の
興味や知識レベルに照らし合わせ、
どれだけ噛み砕いて話せるか、
という“思いやり”の強さに根差します。
あなたのホスピタリティー、
大いに発揮してはいかがでしょう。
■以下記載も合わせてご覧ください!
「わかりやすい説明を今日から実践」
「説明が苦手だから、相手になかなか伝わらないとお悩みのあなたへ」
「説明上手になるにはちょっとしたポイントがあるんです・・・」
「説明下手の原因を掘り下げると・・・あなたの○○が原因なんです」