論理的思考とは?論理的な考え方、その基本を知る!

「うまく伝わらない」 「論理的に話せない」と悩んでいるなら
こちらの答えをご覧ください。

■論理思考とは、主張に対し、違和感なく根拠を示せる状態

ビジネスの場では、
話すにしても書くにしても、
理路整然とした論理構成を求められます。

それは、“論理(的)思考”とか
ロジカルシンキング”と呼ばれるもの(以下「論理思考」)。

では、“論理思考”とは、
いったいどのようなものでしょう。

一言でいうなら、
『展開に筋道を立て、段階的に判断していく
 思考法』のこと。

“筋道を立てる”とは、
展開における因果関係が明確、
かつ合理的な状態を指します。

“因果関係が明確”とは、
原因と結果の関係に疑いの
余地がないこと。

“合理的”とは、そこに無駄のないこと。
要は「そう考えることがごくごく自然だ」
という状態です。

“段階的に判断”とは、
ある根拠(原因)を元に結論(結果)を導き、
その結論を根拠として更なる結論を導くこと。

判断が何段階になるかは、
内容によって異なるため、
階層は一律ではありません。

つまり、”論理思考”とは、
主張(結論)に対して、違和感なく
根拠を示せる状態
と言えます。

■“論理思考”とピラミッド構造/MECEの関係とは・・・

例えば、「明日は、何となく雨が降る気がする」
というのは、「雨が降る」という主張に対し、
「何となく」という客観性に乏しい根拠のため、
多くの人が違和感を覚えることでしょう。

一方、
「明日は雨が降る気がする。
 今日は古傷がとても痛む。
 そういった翌日はいつも雨だから」
という説明なら、
「古傷が痛む。(その)翌日はいつも雨」
という根拠に納得性があります。

従って、論理思考”と
言えましょう(但し、この場合、根拠の客観性は強くありません)。

これが
「明日は雨が降る気がする。
 発達した低気圧が近づいており、今の
 速度からすると、前線が明日午後には
 この付近に到達する見込みだから」
というものなら、客観性が増し、
より説得力を持つ展開となります。

このような思考法を、”論理思考”といいますが、
一般に”論理思考”という場合、その多くは
“ピラミッド構造”、あるいは“MECE”という
言葉とともに使われます。

これに関しましては、
以下に詳しく記してありますので、
ご参考としてください。
「ピラミッド構造/MECE」については、こちらをご覧ください

■“論理思考”したとしても誤った結論を導く?

“論理思考”においては、
一点押さえるべき大切なことがありますので、
ここで触れておきましょう。

それは『論理的≠(常に)正しい』ということ。
“論理的”と“正しい”を結ぶ記号は
「=」ではなく「≠」である点がポイント。

つまり、“論理的”であっても、
それが“正しい”とは限らない

ということです。

ここで言う“正しい”とは、
“事実”、あるいは“確実”という意味。

要は、論理的に展開したとしても、
事実に辿り着くとは限らない、
ということです。

例を挙げましょう。

2013年全国小学校学力テストの1位は秋田県である。
同テスト2位は福井県である。
同じく3位は石川県である。
従って、地方の小学校は学力が高い。

これは論理展開としては、全く問題のないものです。
根拠を3つも挙げた上で結論(地方の小学校は学力が高い)
を導いていますから、構造だけを見れば、
優れたものと言えましょう。

でもこれ、“事実”と異なるんです。
ちなみに同テストの45位は三重県、
46位が北海道、そして最下位は沖縄県。

ですから、一概に
「地方が高学力」とは言えない。

このように“論理思考”を使ったとしても、
“事実”と異なる結論に辿り着くことが
あります。

更に言えば、現状をベースに将来を
(論理的に)語るなら、可能性の高低は
別に、“予測”の域を出ることはありません。

『論理的≠(常に)正しい』という点、
ご留意ください。

■“論理思考”は使い込むことでのみ習熟するスキル

念のために記しますが、
だからといって”論理思考”に大きな欠陥がある、
ということではありません。

上記全国小学校学力テストで言えば、
取り上げる根拠が不適切な結果、
事実と異なる論理展開を招いてしまった、
と言えます。

根拠を県単位ではなく、
関東、関西といったブロック単位にすれば、
事実に(近い結論に)至ることでしょう。

従って、“論理思考”による主張(結論)の
精度を高めたければ、そこに使う根拠(原因)
十分に吟味する必要がある、と言えます。

この辺りは、使い込んでいく内に
徐々に身についてくると思われますから、
日々、意識して使われてはいかがでしょう。

“論理思考”を基礎からしっかり学びたいなら、
以下はいかがでしょうか。
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「論理的思考の基礎を身につけ、仕事に活かす」
「論理的思考を具体例から学ぶ」
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