ミーティングでコミュニケーションを深める方法

■職場の生産性向上には“コミュニケーション型ミーティング”が有効

ミーティングは、情報を共有し、
論議し、合意形成を図る場
です。

しかしながら、その進め方を誤ると、
「決めたはずなのに、全く動かず」
といった事態に陥りかねません。

価値あるミーティングとするには
どうすべきか、
「ミーティングはコミュニケーションを深める場
という観点から以下、記したく思います。

ミーティングでは一般に、責任者、
あるいは各担当者から連絡事項が伝えられ、
検討が必要なものは意見が交わされ、
時に何らかの取り決めがなされます。

決められたことが、すぐに実行に
移されれば問題ありませんが、
意見交換の段階では特に異論が
出なかったにも関わらず、いざ
実行段階になると、暗黙の
抵抗を示される
ことがあります。

「決め事だから、守ってください」
というのは簡単ですが、相手が納得
しないまま、強引に押し通してしまうと、
さまざまなトラブル誘発の可能性を否定できません。

なぜこのようなことが起こるのでしょう。
それはミーティングが、実質的には
“一方的通達の場”となっているから。

つまり、自由に意見を言えない場に
なっている可能性が高い、ということです。

もちろん、決め事を通達する必要はありますが、
メンバーのモチベーションアップを考えるなら、
ミーティングこそ、コミュニケーションを
深める場とすべきです。

そういった配慮がなされることで、
ミーティングへの個々人の参画意識が高まり、
業務改善に向けた提案なども積極的に
挙げられるようになる
のです。

職場の生産性向上を目指すなら、
ミーティングにおけるコミュニケーション活性化
が重要なテーマと言えましょう。

ではそのためにはどうすべきか。
4点、ポイントを挙げたく思います。

■全員が同じ時間を共有することに意味あり

1)全員参加型とする。
  情報は、極力関係者全員で
  共有しておくことが望まれます。

  ですから、ミーティングは
  関係者全員参加が基本。

  特に、アルバイトやパート、派遣などの
  さまざまな立場の人が働く部署では、
  憶測などを避ける意味からも、
  共有可能な情報は広く周知して
  おきたいところ。

  「言った・言わない」の水かけ論防止
  に役立ちます。

■記録を残し、欠席者とも情報共有

2)議事メモを作り、共有する。
  決め事、論議した内容を出席者全員で
  確認し、欠席者に伝える意味からも、
  毎回議事メモを作り、ミーティング終了後、
  できればその日の内にメンバーに展開します。

  議事メモは簡単で構いません。
  作成は輪番制とし、特定の人に工数が
  偏らないような配慮も必要。

  全員が順番に記録係を担うことで、
  参画意識を高める効果も期待できます。

■誰もが発表する仕組みを設ける

3)多くの人に発表の機会を設ける
  ミーティングが“一方的通達の場”と
  化してしまうのは、毎回しゃべる人
  が決まっているから。

  知らず知らずの内に、
  「あなた、しゃべる人、私、聞く人」
  という固定観念
が植えつけられているのです。

  ですから、
  直近の状況報告を定例化する、あるいは
  輪番制の一言スピーチを入れるなどにより、
  誰もが話す機会を設けるように工夫すべきでしょう。

■均等な発言には“ポストイット”が大活躍

4)発言が均等になるように配慮する。
  コミュニケーション型のミーティングを
  標榜する際、最も重要となるのが、誰かれなく
  自由に発言できる雰囲気を作ること。

  これがなければ、いくら他の工夫を重ねても、
  結局は“一方的通達の場”から脱却できません。

  進行役は、声の大きな人に振り回されないよう、
  また発言が特定の人に偏らないよう、
  コントロールしなければなりません

  ミーティングの場で自由に論議できる
  ようになると、討議が長引くこともありますが、
  取り決めなどに対し、後から一部の人が
  抵抗勢力化することがなくなり、
  長い目で見れば効率的と言えます。

  さて、そうはいっても、人前で
  話すのが得意ではない人もいます。

  決して意見がないわけではないのに、
  「うまく話せないから」
  「こんなことをいったら笑われるかも」
  などの理由で発言しない人達のことです。

  そういった人達含め、
  均等に意見を募る方法があります。
  それが『ポストイット活用』。

  できるだけ全員で意見を交わしたい、
  という場合は、口頭で発言してもらうのではなく、
  まずは紙(ポストイット)に意見を書いてもらい
  それを順番に発表してもらう形を取ります。

  その際、「発言者は紙を読みあげるだけ
  という条件をつけましょう。

  これをしないと、紙の補足として
  しゃべり続ける人が現れてしまい、結局、
  声の大きな人の意見が通りがちになるからです。

  こうした工夫をすることで、普段発言の
  少ない人の意見も確実に取り込み可能となります。
  正に全員参画型ミーティングが実現するのです。

■コミュニケーション型ミーティング、あなたも試されては・・・

ミーティングが真のコミュニケーション
の場になると、ミーティング自体が活性化し、
職場の雰囲気が良くなっていきます。

もしあなたが参加するミーティングを
何とかしたい、と思っているなら、
上記点、ぜひお試しください。

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